紙媒体とウェブメディアの違いはたくさんありますが、紙媒体と違ってウェブメディアには字数制限がないこともそのひとつです。
ウェブライティングは長さに制限がありません。字数制限がないことで書き手も編集者もさまざまな制約や負担が減ることも多いでしょう。
言いたいことを物理的にすべて書けるのです。もちろんいろんな「しがらみ」で書きたくても書けないこともあるでしょうが、これは字数制限とは別の問題です。
しかし字数制限がないことはメリットばかりではありません。というか字数制限があることにもメリットがあるのです。
茨木広告宣伝舎では純粋なウェブメディアの運用には関わっておりませんが、メディア的な要素を持つウェブサイトの運用をいくつかお手伝いしています。
たとえば商店街のウェブサイト(ホームページ)などは、イベントなどのニュース性もあるので一種のウェブメディアといえるでしょう。この新着情報などのライティングも行っています。
その一方で紙媒体ではありませんが、ラジオ通販の原稿をライティングする関係で字数(正確には秒数、ギョーカイ風にいうと「尺」ですね)の制約のあるライティングもあります。
つまり字数の制約を受けないウェブライティングと字数の制約を受ける放送原稿の両方のライティングをおこなっています。
どちらのライティングも行っていると、基本的には字数制限がないほうがノビノビ書ける気がします。この投稿も別に字数制限がないので筆の赴くままに書いています、というのは嘘です。
本当はキーボードの赴くままに書いています。
あ、すんげーつまらないこと書いてしまいましたね。字数制限がないと、こんな余計なネタも入れてしまいます。でもそれがよくないと思うのです。
ふだん5分のラジオショッピング原稿を書いていますが、たまにそれを60秒などのスポットCM用にリライトすることがあります。
そうすると情報の取捨選択もシビアに求められます。また1字、1音が重要になってきます。ある意味俳句を作っている感覚です。
ウェブライティングなら、だらだらと書くところを「てにをは」ひとつだけで言い表すようになります。また体言止めを多用することになってきます。
その結果、ラジオをよく聴く方、殊に関東のラジオを聴く方ならご存知の「新宿事務所」のCMみたいになります。
そうしてできた60秒スポットのメッセージはとても力強いものになります。ただし失敗すると何も伝わってきません。とはいえ余り失敗することはありません。
若干フォーマットが異なるとはいえ5分を60秒に縮める過程で、相当シビアに情報の取捨選択します。お客さんの心に「刺さる」情報だけを選ぶと本当に強いです。
さらに体言止めを多用することで、独特のリズムというかテンポのよさが生まれてきます。さらにこうした短い尺のライティングでは無意識に五七調になるように助詞もふくめて言葉を選びます。そのほうが読み手も短い時間の中で読みやすいからです。
ウェブサイト(ホームページ)のテキストが「どうもユーザーやお客さんに伝わっていない」と感じたら、あえて字数を詰めてみるとよいかもしれません。
情報の「濃度が上がる」ことで、コンバージョンレートだけではなくSEOにもよい影響が出るかもしれません。販売促進だけではなく集客にもつながってくるかもしれません。
【今日の茨木の天気】
天気予報どおりに朝から気持ちのよい天気でした。25℃を超えて半袖でないと暑い気温でした。