大手みそメーカーが、自社の即席みそ汁製品のパッケージに工場の製造設備の部品(シリコンゴム製吸盤)が混入している恐れがあるとして、製品の自主回収(リコール)を決めました。

メーカーのウェブサイト(ホームページ)
『料亭の味みそ汁 12食』、『料亭の味みそ汁 減塩 12食』、『ローソンセレクト 減塩みそ汁 12食』、『料亭の味みそ汁 減塩 60食(12食×5袋入り)』、『料亭の味みそ汁 12食 輸出用』、『料亭の味みそ汁 減塩 12食 輸出用』、異物(シリコーンゴム製の吸盤)混入による商品回収のお詫びとお知らせ|お知らせ|企業情報|マルコメ

テレビ各局でもこのリコールをさっそくニュースとして伝えていました。

即席みそ汁といえば、外袋の中にみそとフリーズドライの小袋がそれぞれ入っているものです。今回の異物混入は小袋ではなく外袋内に混入しているものであり、それを喫食するおそれは極めて低いものです。

しかも145万食のうち、混入しているのは最大16袋だといいます。部品が粉々になって大量に混入している可能性があるとか、ガラス片で触れば負傷する可能性があるということではありません。

問題の重大性の低さ、影響の広がる範囲を考慮すると、必ずしも可能性のある商品すべてを回収する必要はないように思います。

せいぜい「異物が混入していたらお申し出ください」とあらかじめ発表しておく程度でよい気がします。

全品回収すれば、戻ってきた製品はすべてロスになります。また返送の運賃などもかかります。新聞広告を全国紙に打てば数千万円かかります。対応窓口のコールセンター費用や代金の振込手数料もかかるでしょう。

それでも全品回収に踏み切った経営者は、なかなかの知恵者だと思います。

かなり多くの消費者が異物混入の詳細を知れば、「わざわざこの程度ことで」と思います。そしてその対応に、「安全や衛生に厳しい会社なのだな」という感想を持つことでしょう。

事実SNSやソーシャルメディアでは同情的な声が目立ちます。

さらにニュースやワイドショーで取り上げられたことで、無料でCMを打つのと同じ効果を得ることができています。

良いニュースやプレスリリースがなかなかニュースになることはありませんが、悪いニュースはすぐに報道されます。

でも実は悪いニュースではないのです。おそらくワイドショーなどは「大げさなのでは」という論調で伝えている気がします。そうなると結果的にいい広告宣伝になるのです。

またいやらしい話ですが、この規模の会社であれば当然リコール保険に加入しています。だから損失も補填されます。

もっといやらしい話をすると、微妙に儲かっていて、少し利益を減らす(損失を出す、あるいは経費をかける)と税金が激減するという状態であれば、あえてリコールする意味は大きいのかもしれません。

もちろん異物混入が起こってしまった、また起こる環境を放置していたということは食品メーカーとしてはあってはならないことです。

今回がたまたま幸運なケースだったのかもしれないということもあります。ハインリッヒの法則(ヒヤリハットの法則)をあてはめればもっと重大な事象の前触れかもしれません。

その点において、社内向けに自戒をこめて自主回収をしているという側面もあるのでしょう。

リコールを広告宣伝にしてしまうという妙手
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