お店には、明文化されていなくてもなんとなくコンセプトがあるはずです。そのコンセプトにあったお客さんが自然と集まるはずです。だからコンセプトとずれた商品やサービスはお客さんには受け入れられません。
たとえばサラリーマン向けの居酒屋が急にエッグベネディクトやバーニャカウダをメニューに入れたところで、ネクタイを鉢巻き代わりにしたオジサンたちには注文されません。
もしくはヴィレッジバンガードに家庭の医学事典を置いても売れないでしょう。(ひょっとするとヴィレバンが本来本屋だったことすら忘れ去られているかもしれません)
コンセプトと統一性を持たせなければならないのは商品やサービスだけではありません。店舗やウェブサイトのデザインや広告宣伝もコンセプトに合致させる必要があります。
これがチグハグになると、探偵!ナイトスクープで紹介されるようないわゆる「パラダイス」物件的な雰囲気が漂ってしまいます。
デザインや広告宣伝をコンセプトと合致させることをトーン&マナー(tone and manner)、略して「トンマナ」と呼びます。
これをきちんと意識しないと間の抜けたデザインや広告宣伝が出来上がります。
茨木でも大規模なカラオケボックスがオープンしましたが、そのロゴがどうにもトンマナを意識していないと思うのです。
絵画をたくさん飾った美術館のような高級感のあるカラオケということなのですが、このフォントや色遣いでは安っぽくてミスマッチではないでしょうか。
逆にただのカラオケとして考えるならまったくアリなフォントや色だと思います。
そもそも顧客がカラオケに美術館のような空間を求めているかも微妙なのでコンセプトから見直すのもよいかもしれません。