一昨日の晩は茨木市役所の車で茨木山間部のとある地区に行ってきました。人であふれかえっている茨木市街から車で40分。超インスタ映えするのどかな田園風景が広がります。
その地区の自治会の会合にお邪魔してきました。茨木広告宣伝舎のオフィスがあるビルの空き店舗に野菜を売るマルシェを開催して集客する計画があり、その商品供給を依頼してきたのです。
一時間ほどかけて、こちらの計画を説明させてもらい質疑応答や意見交換を行いました。そうして見えてきたのは、その地区の農業とこちらのビルの抱える問題の根本は同じなのかもしれないということです。
こちらのビルが商業的に苦戦している理由はイオン茨木(当時はマイカル茨木)の進出や、梅田などの商圏が近いなどさまざまな要因が絡み合っています。
さらに鶏か卵かの問題ではありませんが、店主らが自分たちの子たちに将来性のない店を継がせなくなったこともさらに状況を悪化させたように思います。
子ども世代もおそらく年々厳しくなる家業をみて見切りをつけたという側面もあるでしょう。後継者がいれば多少踏ん張れていたのではないかと思うことがあります。
事実いくつかの店舗では後継者である二代目が、商売を維持している例もあります。もちろん多少の業態転換をしていて通販に力を入れていたりします。
他方、山間部の農業も後継者不足にあえいでいます。自治会の会合に出ていたメンバーもおそらく全員が60代以上のかたで、10年後にはもう無理かもしれない、と冗談交じりにおっしゃっていました、
みなさん地元に愛着を感じていて、なんとか集落を維持したいという意思も感じましたし、農業も盛んにできるものであればしたいという雰囲気もありました。
しかし市役所の方の話では、やはり後継者不足に悩んでいるようです。お子さんに継がせるだけの将来性を農業に見出せずにいるのです。市役所の方の話では統計的にも20-40代がごっそり減っているということでした。
シャッター街にマルシェを持ち込んだところで何も変らないかもしれません。ただ生鮮品の品揃えがほとんどなくなってマーケットとしての体裁を失ったことで客数が減っていると分析しています。この流れを変えたいのです。
さらにくしくも同じ問題を抱える山間部の農業を活性化させることになるのかもしれないのです。
そしてこの後継者不足は日本全国で見られる問題なのでしょう。街でも工場や商店が後継者不足に悩んでいます。先日茨木商工会議所からも事業承継に関するアンケートが送られてきました。
子どもの数が多ければきょうだいのうち一人くらいは家業を継いでくれたかもしれません。
しかし少子化で求人が多い状態になると、もともと継がせるほどの数の子どもはおらず、さらに子どもたちは将来性もなく不安定な自営業よりも雇用されることを選ぶようになるのは必然でしょう。
少子化による人口オーナスは、社会保障だけではなく産業の継続にも大きなダメージとなりつつあるのです。
茨木広告宣伝舎は、たとえばウェブサイト(ホームページ)で集客や販売促進、広告宣伝を行うなどIT化による省力化や、インターネット通販による新たな販路開拓で構造改革を支援します。
そして後継者が継ぎたくなるような将来性のある商売へと転換させるお手伝いをしたいと思います。
今日の茨木市の天気
朝から晴れて気温が上がりました。