DeNAが運営するWELQというキュレーションメディアがウェブサイト全体を公開中止(非公開化)しました。
科学的根拠に乏しい医療や健康に関する記事を掲載し、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)にも抵触しているということで多くの批判が寄せられていたからです。
伝えられたところでは「肩こりは霊が原因」という趣旨の記事もあったようです。また多くの記事が他のウェブサイトやブログを剽窃したものであったこともさらに批判を呼びました。
今後専門家による内容検証も行って順次公開するということですが、世論の目は厳しく行政当局の監視も強まる可能性もあり、もうこのままフェードアウトするような気もします。
新興とはいえ上場企業が、コンプライアンスを完全に無視したことが炎上の原因の一つですが、上場企業がカネに物を言わせた物量作戦によるSEOで検索結果の上位を独占して荒稼ぎしてしまうということも、ネット世界の嫌悪感を煽った気がします。
もともと90年代のインターネットは、サブカルチャー的な雰囲気があり、ヒッピー文化にも似た反大企業や反商業主義があった気がします。その流れはインターネット通販やインターネット広告全盛の現在でも受け継がれているところはあるように見受けます。
インターネットを使って不正な方法で儲けることに対する嫌悪感も根強く、2ちゃんねるなどでは「嫌儲」などと言われる、まとめサイトなどに対する反感が一部で見られます。
そうした意味で今回の騒動は、インターネット文化の底流にある気分を大きく害したといえます。
この気分を読み間違えると、一般のウェブサイトでも十分に炎上する可能性があります。スケートリンクの件も、SNSというフリー空間で宣伝臭が強すぎたために足をすくわれたのかもしれません。
ピンバック:インターネットではリアル以上にコンプライアンスが求められる理由 | 茨木・高槻・吹田・摂津の広告宣伝・販促 茨木広告宣伝舎(アド茨木)