実業家のホリエモン(堀江貴文氏)の「電話してくる人とは仕事するな」というコラムが一部で話題になっているようです。電話をすることは相手の時間を奪うことだというのが氏の主張のようです。
堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」
http://toyokeizai.net/articles/-/174408
限られた人生で多くのことを成し遂げるためにとにかく動く能力「多動力」が重要だといいます。そのために日常に多く存在するすきま時間を効率よく活用する必要があるそうです。
こうしたすきま時間にメールやチャットのような「非同期通信」でやりとりするそうです。こうすればお互いが自分のペースで情報をやり取りできるといいます。逆に「同期通信」たる電話は相手をその時間に拘束するのだといいます。
インターネットやスマホなどのモバイルツールが実現したテクノロジーを活用して効率化をはかるというのは大いに賛同します。しかし電話をいっさいしないとか、してくる人間と仕事をするなという極論には同意しかねます。
もちろん電話が無駄に長い人とかがいて、愚にもつかないことを1時間も2時間も話し続ける人などは辟易します。特に夜とかに電話してくる取引先は取引を打ち切ったこともあります。
そういった意味でホリエモンが下記のような無駄な電話に怒るのも理解できます。
驚くべきことに、メールやファクスを送ったあとに「今メールを送りましたから」「今ファクスしましたから」と電話を鳴らしてくるバカもいる。
かつて2000年前後には、こんな人ばかりでした。休みの前日に会社の上司に依頼されていた資料をメールで送っておいたら、翌日電話がかかってきて、「資料がみつからない」と怒られたことがあります。メールで送ったと応えたら、メールで送ったとメモを残せといわれました。
それ以来ソリがあわず翌年異動させられるはめになりましたが、おかげで次の部署ではいまにつながる重要なスキルを得たと思います。少し話がそれました。
ところで、201年のいまも電話はやはり重要です。メールやチャットというのはニュアンスが伝わらないので非常に気を使います。論理的でわかりやすい表現は、冷たく聞こえることがあるからです。
だからこそ機微に触れる内容であれば電話して誤解を避けるべきだと思います。またニュアンスを正確に伝えられるか、もしくは誤解されないかなどと悩む時間のほうがもったいないと思います。
また簡単なスケジュール調整は電話で話をしてしまったほうが、一瞬で決まることが多いように思います。ホリエモンくらいになると相手が合わせてくれるのでしょうが、私たちはそうはいかないのです。
もちろんインターネットのおかげで仕事が効率化していることも事実で、それを活用するのは大いに結構なのですが、彼のいうことは極論に過ぎる気がします。
そもそも彼の「他動力」という本のPRのために書かれた釣りコラムだから、それについてああだこうだと言っても「釣られすぎ」なのでしょうが…。
今日の茨木の天気
朝から晴天で気温もぐんぐん上昇しました。夜も冷房をかけたくなるような蒸し暑さが続いています。