いろんなお店や会社のウェブサイトや、twitterとかFacebookなどのSNSを拝見していると、「今日から●●イベントに出店します」とか「特別メニューは今日で終わりです」的な足元の情報を発信しているのをよく見かけます。
別に足元の情報を発信(PR:Public Relations)するのはよいのですが、その多くは事前の発信をしていません。
「イベントに出店しています」というなら、そのイベントに出店することが決まったらすぐに情報発信すべきなのです。特別メニューを期間限定で提供するなら、期間が始まる前に早く情報発信しておくべきなのです。
情報発信が遅れるとお客さんは来てくれません。せっかく集客するために販売促進施策を考えて準備したのに、その努力が水泡に帰してしまいます。
本当に集客したいなら、後述する5つの理由から早めに販促の情報を発信すべきなのです。
1.お客さんは忙しいから、その日すぐには行動できない
そもそもお客さんは忙しいのです。常連さんでもない限りすぐになかなか来てくれません。
「今日の刺身」みたいに、季節性や偶然性の強い販促施策でもない限り、早めに発信しておかないとお客さんは来たくても来れないのです。
むしろ「今日の刺身」的な季節性や偶然性の強い情報は、店の入口で入店を促したり、店内でもう一品注文してらうための仕掛けなのです。だからこのような情報はあまり発信しても意味がないのです。
2.バズるのに充分な時間が不足している
イベントなどはバズってナンボです。バズるためにはそれなりの時間が必要です。そもそもバズるためには粘り強く繰り返し発信しておく必要があります。
SNSなどで発信した情報がすぐにお客さんにリーチするとは限りません。しかも拡散してくれる確率は高くありません。まずは情報をリーチさせないと拡散するわけがないのです。
そうなると、時間や曜日を変えて繰り返し発信するしかないのです。サラリーマン向けなら朝夕の通勤ラッシュアワー、ランチタイムに発信するとスマホを見ている可能性が高いのでリーチしやすくなるでしょう。
でもそれを最低1週間くらい繰り返す必要があります。時間に余裕がないとバズることはなくなります。
3.検索結果に表示されるのには時間がかかる(SEO)
検索からの流入は、潜在的な需要を取り込むのに有効です。たまたま他のことを検索している人にアピールできるからです。
ただSEO的に強いウェブサイトでも、投稿してから検索エンジンにインデックスされて、検索結果に表示されるには2-3日見ておくべきです。直前に情報を発信しても検索結果に表示された時には発信した販売促進施策は終了しているということになりかねません。
4.自らとお客さんのフィードバックで販促計画をブラッシュアップできる
早めに販促の情報を発信すると、それだけ早めにお客さんからの反応があります。その反応に対して真摯に対応することで、販促計画の欠点や足りない部分が見えてさらに計画をブラッシュアップできます。
また情報を発信するということは、それまでのまとまりきっていない情報を整理整頓することにもなります。だから情報を発信する段階でさまざまな計画の粗が見えてきて、販促計画を自ら見直すことにもつながります。
5.先に情報を発信することで、計画性が生まれる
人間というのは弱いものです。途中で障害があると目標や計画をあきらめてしまうことがあります。でも目標や計画を公言していたり、約束していると簡単にはやめられなくなります。
イベントなどの販売促進の情報を事前に発信するのは、お客さんとの約束です。そうすれば、お店や会社でも確実に販売促進の計画を立て、実行できます。
できれば毎週とか毎月といったサイクルで販促の情報を発信することもルーチン化しましょう。発信すること自体もお客さんのとの約束にしてしまえば、必然的に販促活動もルーチンになります。