今日はWordPressの4.7.4がリリースされたので本当はそこに触れたいところですが、ちょうど東京から茨木の茨木広告宣伝舎のオフィスに戻ってきたらちょっとした事件が発生していたので、それどころではありません。
JR茨木駅を出てオフィスに向かっていると、歩道橋の上でどこからか警報音が聞こえてきたのです。
どこかで車の防犯センサーがなっているのだろうと思ったら、茨木広告宣伝舎のオフィスがあるビルでなっているのです。
あわててビルの防災センター(管理事務所)に行くと無人。電話がなっているので出ると、ビル内の店舗からの問合せでした。
そのうちに警備員が戻ってきたので状況を聞くと誤報だというので、すぐに訂正の放送をするように言いました。
なにしろ下の階はお店ですが、上の階は住宅(マンション)なのです。より切実な問題です。
原因は地下の飲食店で焼き物をしていて煙を感知したというのでひとまず安心だったのですが、恐ろしいのはみんな通路に出てくるのですが、避難しようとしていなかったのです。
一部の店ではお客さんを全部帰したようですが、それ以外はビル内に滞留していました。
ただしこれはこのビルに限った話ではないと思います。
「正常性バイアス」という、心理学でいう「認知バイアス」の一種が働いているのです。何か事件や事故が起こっても、問題ない、まだ大丈夫と無意識のうちに判断を歪めてしまうのです。
今回もみなさんは「どうせ誤報だろう」と判断していたと思うのです。しかしこれが本当の火災だったら死者が出かねません。
地元密着のローカルビジネスにおいても正常性バイアスには気をつける必要があります。
たとえば食中毒が流行っているとか、台風が迫っているというようなときに、自分の店や会社は大丈夫とか関係ない、と思っているととんでもない被害にあうことがあります。
事件や事故、自然災害にかぎらず、経済的な大変動などにも同様に警戒して備えるべきでしょう。
大げさだとか、怖がりだとか、小心者といわれても、常に警戒心を持っているほうが、ビジネスでは生き残れる可能性が高くなります。
今回の「誤報」についても、これを機会にいろいろ体制を見直すべきかもしれません。防火管理者資格を持っている立場としてはいろいろ危機感を感じる一日でした。
ある意味正常性バイアスの恐ろしさを再認識できる良い機会でした。この教訓をビジネスやビルにも活かしていきたいと思いました。