カテゴリーやタグといっても、ほとんどウェブサイト制作、CMS、WordPressやSEO、あるいは販促や集客とはほとんど関係のない話をしてみたいと思います。
最近、茨木市役所の方といろんなところでお会いしたり、お話しする機会があります。
茨木広告宣伝舎のオフィスがあるビルの再開発についての検討会議に加え、最近思うところがあり、大学のイベントでのワークショップ、産学連携についての勉強会などに参加しています。そこでもお目にかかりました。実は明日もある事業の説明会に出てみることにしました。
基本的に「まちおこし」とか「街づくり」に関連のありそうな会合などに出席しているのですが、それぞれの会合などを主催する市役所の部署が異なるのです。
好意的にとると、いろんな部署の方が茨木の街の未来を考えているんだな、と思います。
でも同時に思うのは、縦割りの組織があって、それぞれが部門間交流もなく、同じような事業をばらばらに、別々の予算でやっているんだな、ということです。
同じ目的のことを、わざわざ限られたリソースを分散して逐次投入するのは効果が薄いのではないかと思うのです。
これはマックス・ウェーバーのいう「官僚制」の不可避な帰結です。官僚制というとけっして悪いことばかりではないのですが、もちろんこのような弊害もあるわけです。
ではこれをどのようにリソースを集中させて効果の高いものにするか、ということを考えました。そのときに思ったのは、組織と業務をカテゴリーとタグのアナロジーで考えてみてはどうだろうということです。
縦割りの組織は階層化されているという点でもまさにカテゴリーです。そして業務はさまざまな側面を持つので、それらにタグを設定してみれば面白いと思うのです。
その上で、事業を集約したり、重複を解消したり、あるいは組織再編も検討すべきだと思うのです。一種の「事業仕分け」です。
またちょっと話がずれるのですが、私がかつて働いていた百貨店でも、商品部(フロア)や売場ごとの計数単位があるのですが、複数の商品部や売場に水平展開されるアイテムがあります。
たとえば、コートは婦人服でも紳士服でも扱います。しかも婦人服でもヤングからシニアまでテイストやデザインは異なっても取り扱います。それを共通アイテムというタグのような計数単位を設定し、単品コードにひも付けしていました。
それを市役所のプロジェクト管理にも導入すればよいと思ったのです。これをどうやるか。
方法はいくつかありますが、アナログなところでいうと、古参の職員にタグ付け的なことだけをやる担当に任命するのです。各部署をぶらぶら歩き回って、重複する業務(プロジェクト)をみつけて、それをどこかに集約する。必要であれば組織改編も提案するということです。
デジタルな方法だと、プロジェクト管理アプリを導入して、各職員がプロジェクト(ルーチンはのぞく)を入力してタグ付けしていくというものです。タグ付けは第三者が後からできるようにしておきます。
これらのタグを定期的にKJ法などの手法で分類、関係付けしていくのです。いまの時代ならAIとかで自動で分類とかできそうですが。
そしてこの分類をもとに事業の再編や組織再編を行うのです。これは茨木市役所に限らず民間や都道府県や国のレベルでもできることです。国家的に財政が厳しい折、いろんなところでぜひ実践してほしいものです。